シャクヤク

ボタン科ボタン属。東アジア原産。

シャクヤクは「立てばシャクヤク、座ればボタン」といわれるように、ボタンと並んで高貴な美しさを漂わせ、豪華でエレガントな花を咲かせます。

同属の植物でよく似ていますが、ボタンは「木」であるのに対してシャクヤクは冬になると地上部が枯れて根の状態で休眠する「草(多年草)」に分類されます。

日本には平安時代に渡来しました。当初は薬として用いられていましたが、室町時代に花が鑑賞の対象となり江戸時代には園芸植物として確立、多数の品種が生み出されました。品種改良が盛んに行われてきたこともあり、花色や咲き方は非常に豊富です。花色は赤、紫、ピンク、オレンジ、白、黄色などがあり単色だけではなく斑点や縞模様が入るものもあります。咲き方は一重、八重をはじめとしてバラ咲き、手まり咲き、翁咲き、金しべ咲きなどが知られています。

 

ところでこのシャクヤク、毎年咲いてくれますが、誰にも植えた覚えはなく、以前義母が植えたボタンの足元から勝手に生えてきたものです。ずっと不思議に思っていたのですが、どうやらボタンの台木に使われていたシャクヤクが花を咲かせたようです。ボタンの流通苗はシャクヤクの台木に接ぎ木したものがほとんどなのだそうです。

そういえば、薔薇もノイバラなどの台木に接ぎ木した苗がほとんどで、たま~に、台木の花が咲いてしまうことがあるようです。